4-1. 言葉遣いと正しい敬語
会社では、お客様・上司や先輩・同僚など様々な立場の相手と接する機会があります。ここで必要となるのはプライベートでの会話と区別し、自分と相手の関係や周囲の環境をしっかり見極め会話をすることです。
敬語は文字通り、相手に敬意を示すものです。正しい敬語を使いこなし、お互いが快く働ける人間関係を築いていきましょう。
また、敬語を使うことで相手と一定の距離を保てます。ビジネスシーンにおいては遠すぎず近すぎずの適度な距離も必要なのです。
●敬語の種類
敬語には大きく分けて3種類あります。状況によって使い分けましょう。
基本 | 尊敬語 | 謙譲語 |
する | なさる・される | いたす |
いる | いらっしゃる | おる |
言う | おっしゃる | 申し上げる・申す |
見る | ご覧になる | 拝見する |
行く | いらっしゃる | 伺う・参る |
食べる | 召し上がる | いただく |
同じ会社の上司・先輩を社内で呼ぶ場合と、社外の相手に対して紹介する場合では呼び方が異なります。社外の相手に対しては自分の会社の人間は身内という扱いになるので注意が必要です。
【解説】
「参る」は謙譲語なので、お客様に対しては使いません。「いらっしゃいました」「お見えになりました」が正解です。他にも「申される」「拝見なさる」など自分の行為に対して使うべき謙譲語を相手の動作に使ってしまわないよう気を付けましょう。正しくは「おっしゃる」「ご覧になる」です。
【解説】
「お」と「られる」を両方使うと二重敬語になってしまうのでNGです。「お戻りになる」が正解です。
他にも「おられる」「おっしゃられる」など丁寧な言い回しに聞こえますが、過剰な敬語になってしまい不適切です。正しくは「いらっしゃる」「おっしゃる」です。