2-1. ハインリッヒの法則
ハインリッヒという学者が、数多くの事故を分析した結果、次のような結論を得て警告を発しました。一つの重大な事故(生命を失うような大事故)に至るまでに29回の軽い事故が起こっていた。そして更に事故にならなかった事故の要因が300回も繰り返されていた・・・、と。つまり、事故は氷山の一角なのです。
普段何でもないことと思って見過ごしていた非常に数多くのとるに足りない小さな要因がいつか大惨事に結びつくということです。
2-2. 安全の知識
精神論や、抽象的な言葉をいくら並べても安全とはあまり関係のないことになります。
安全を守るためには、一つ一つの物事や行動に則した知識やルールやとりきめを知って、それを完璧にやることが大切です。右側を歩きなさい、横断歩道を渡りなさい、というようなこと。これも安全を守るための一つの決め事です。私たちは、それを知っています。知ることがまず大切です。
職場にはそれぞれ独自の安全の方法があります。まずは知ること。そしてさらによく知ることが重要です。安全はどんなことでもばかにしないで安全を身に付けることから始まるのです。
安全とは、さらに実行することでもあります。
知っているだけでは話になりません。ところが、知っているつもりでやったところが事故を起こしたということもあります。つまり、いいかげんな知り方、生半可な知識、あるいは、知ったかぶりといってもよいでしょう、
そういう態度が事故を起こしやすいといえるのです。